チュニジア旅行に行ってきました⑥

 チュニジア旅行記⑥です。前回の記事はこちら。はじめから読みたい方はこちらから。




12月21日 5日目

昼食を食べたあと、この日は男性陣と別行動。なぜなら、私とRさんの妹さんNちゃんとハマム(トルコ式サウナ)に行くことになっていたからです!

ハマムのことを知っている日本の方は多くはないと思います。チュニジアにはハマムと呼ばれる公衆蒸し風呂があります。チュニジアのおうちには一般的にシャワーが付いているので、ハマムは日本人がスーパー銭湯なんかにたまに行く感覚と似ているのではないかなと思います。疲れた時に、スーパー銭湯の泡ブクブクにあたったりすると気持ちいいですよね。そんな感覚で行くのではないかなと思います。ハマムには日本の公衆浴場のようにみんなが入れるような大きな浴槽はありません。基本的に、蒸し風呂オンリーです。ハマムにも高級なところから庶民的なところまでいろいろあるようなので、一概には言えないと思いますが、私たちが行った、家からすぐ近くの銭湯感覚のハマムには浴槽はありませんでした。そして、日本の銭湯との違いは浴槽の有無だけではありません。これも一概には言えないかもしれませんが、地元の人たちが集まるようなハマムは、ひとつの施設を時間によって男女入れ替え制で営業しているそうです。女性は日中、男性は夜、と決まっているのだとか。だから、この間夫たちは男同士でビールなど飲みに行ったそうです。


アラビア語は右から左に書きます 5%と書いてあるのを見るとわかりますね


私たちが行ったハマムについて詳しく紹介していきますね。

まず建物に入ると、銭湯と同じく番頭さんがいます。ここはNちゃんが私の分も支払ってくれたので記憶が定かではないのですが、確かまず入浴料を払い、ロッカーのカギをもらいました。小上がりになっているところで衣服を脱ぐのですが、ここで注意。前もってRさんから、ハマムに行くなら水着を持ってきてね、と言われていたのですが、私にはハマムのシステムが全く分かっていなかったので、ヨーロッパのスパをイメージしていて、ワンピース型の水着でもいいのかな?と悩んでいました。結局私は両方持って行ったのですが、Rさんの意味した水着はビキニのことだったようです。なぜなら、ハマムでは全裸になってはいけないから。着替える時もパンツを脱ぐときはタオルを巻いて着替えます。すっぽんぽんにならないように!夫は着替える時えいっとパンツをおろしてRさんを慌てさせたそうです(笑)。そして、水着で必要なのはビキニの下のみ。ブラジャーのほうはしません。Nちゃんは、水着だと熱でゴムが伸びるから、とハマム用と決めたパンツを着用するそう。パンツ一丁になって、サンダルを履き、石鹸、あかすりミトン、敷物代わりのタオルを手に、浴場の中へ。


Pinterestより 私たちが行ったところはもっと庶民的


中は中央部分に石でできた小上がりがあって、その上に寝転んだ人たちがあかすりをしてもらっています。奥にはシャワーブースが3つほど。垢すり用の小上がりの左側に小さな部屋があって、そこは日本で見るスチームサウナとよく似た、階段状の座れる場所があって、コーナーには熱いお湯が出るところもあります。まずはその階段状のところに座って温まります。Nちゃんが私が垢すり希望と垢すり担当のおばちゃんに話をしていてくれたようで、順番が来たらおばちゃんが呼んでくれました。石の小上がりに寝転ぶように指示され、されるがままに垢すりを。石の小上がりはぼわんとあったかくて気持ちいい。以前韓国でもチムジルバンで垢すりをしましたが、要領はほとんど同じ。韓国でも使っていた垢すりミトンとほとんど同じものを使って、垢すりをしてくれます。韓国の場合、寝転がるところがビニールを張ったベッドなので、ちょっとそれが気持ち悪かったけど、あったかい石の上はもっと快適。リラックスしてきたところにばっさーと湯をかけて垢を汚れを流され終了。この垢が床を流れるので、サンダルが必須だったのです。石の上に寝転がっているのは気持ちいいので、手際が良くてすぐに終わるのが残念ですが次から次へとお客さんが待っているので仕方ない。


Pinterestより こんな泡マッサージサービスがあるところも


そして、次にクレイパックを。これもNちゃんがつけてくれていた追加のサービス。垢すりでつるつるになったところにクレイパックでとぅるんとぅるんに。はあ、至福。日本の熱いお湯に慣れている私は、先に上がってるよ、とNちゃんが出た後もしばらくまたサウナであったまって、ほかほかになってやっと出ました。

出たすぐのところにも、ベンチがあって、おばちゃんたちがそこでおしゃべり。日本でもよく見る風景。私たちもちょっとくつろいでいると、Nちゃんが番頭さんの隣の部屋を指さして、「あそこは脱毛ルームよ」と教えてくれました。結婚した女性は下の毛を脱毛するのが慣習なんだとか。脱毛の仕方が面白い。砂糖とレモン汁と水を熱して作った水あめみたいなものを体にべとーっとつけて、それを毛の流れに逆らってえいっとはがすのです。シュガーワックスで検索すると、作り方や使い方も出てくると思いますが、このハマムではシートなど使わずに、くちゃくちゃに噛んだチューインガムのような状態のシュガーワックスをおばちゃんたちが素手にもってねとーーーっとくっつけ、手際よく剥がしていくのです。シュガーワックスは手作りするのも簡単なので、興味のある方は試してみてください。この方の動画で、作り方も使い方も説明されています。





また、Nちゃんが教えてくれたもうひとつのハマム名物はチューインガム。Nちゃんが買ってくれました。いろんな方々の体験談を検索して推測するに、たぶんあれは木の樹皮からできた天然のガムだったんじゃないかな。伝統的な歯のクリーニングに使われていたもののよう。ガムにしてはかなり堅くて、くちゃくちゃするという感じではないです。そして味は歯磨き粉のようにスースーする感じ。

口の中から足の先までピカピカになってハマムを後にしました。


自分にとっての新しい文化はいつも面白い。だから新しいところを旅するのが楽しい。日本で私が当たり前だと思っていることも、きっと外国から来た人たちは面白がるんだろうなあ。早く今までみたいに自由に旅ができる世界に戻ってほしいですね。





ベルリンで見つけたアンティーク商品の販売をしています。

私のEtsyショップはこちら:MeineLieblingsdinge


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