チュニジア旅行記④です。①、②、③はそれぞれの数字をからどうぞ。
4日目、12月20日の続き。
Testourでの用事を済ませ、次に向かったのはDougga(ドゥッガ)。Douggaは北アフリカで最も保存状態の良いローマ遺跡であるとして、ユネスコ世界遺産にも登録されています。
私は学生時代、カタカナで長い名前の人ばっかりが出てくる世界史が嫌いで、全然勉強しなかったせいもあって、歴史にとんとうといのですが、ここに行ってそのことを本当に悔やみました。もし歴史を理解していたら、これが数千年前の、あの民族が使った劇場なのか、家なのか、お風呂なのか!っていう感動がもっと違ったはず。なのでまずは歴史から書きます。
現在の研究では、Douggaは紀元前6世紀に建設されたと見られています。紀元前2世紀、この街は、現在のアルジェリア、チュニジア、リビアの一部に位置した古代王国、ヌミディア王国(紀元前215年~紀元前40年)に首都として征服されましたが、その50年ほど後にそのヌミディア王国を属州とすることに成功した古代ローマがこの地域も征服。そのころから2,300年のうちに今あるDouggaの遺跡は作られたと見られています。つまり、ここにある多くの遺跡は紀元前150年ごろから紀元後2,3世紀につくられたもの。この場所は物資の運送に便利な大きな川が周りにあるわけでもないし、荒涼とした地域の高台に建てられた街です。こんなところに、巨大な石柱が建ち並ぶ建物を、そんな大昔以上の大昔に作るなんて、人間って、すごい生物です。
はあ、とここまで書くのに3時間かかってしまいました。。。これ、これ。これがチュニジア旅行記を後回しにさせた理由!なんたって、歴史を理解しないことには書けない、でも歴史が深すぎ、複雑すぎ。
さあ、歴史をちょっと勉強したところで、遺跡を見ていきましょう。遺跡の中へは駐車場に車を置いて歩いていきます。まずシアターに行きましたが、駐車場から歩いて15分くらい。ここはただいくつかの遺跡があるのではなくて、一つの街がそのまま残っています。劇場、寺院、議論のための広場、マーケット、人々の家、道路、公衆浴場、公衆トイレ。
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シアター 夏にはここでクラシックコンサートが開かれるそう 音の響きが抜群です |
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舞台から見た客席側 最上段は結構高いです |
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この距離でも舞台上で話していることが聞こえました
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かつては最上階にアーケードが走っていた ほんの一部のみ残っている 客はこの最上段の裏側に通じている道路から入ってくる仕組み
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写真で見る以上に広い パノラマで撮りたくなる
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下から上がってくると、かなりの高さで怖いです
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寺院 すごい高い建物です |
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私たちが記念撮影したここはなんと公衆トイレ
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この穴に用を足しました そして下水もすでに整備されていたらしい
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この道を数千年前の人々も通ったなんてロマンだなあ |
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ちょっと離れたところにも道が続いています |
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遺跡というより人がいなくなった街という感じ |
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家々の跡
 | 朽ちて転がっている遺跡にもこんな装飾が
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すでに今と同じアルファベット
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知識として知っている、数千年前の人々の生活が、こうして建造物を目の前にすると、まるで映画を見るように思い描けるのです。正直、遺跡を見に行こうと言われて、わ!遺跡!!とは思わなかった私ですが、行ってみて感じ方がまるで変りました。これはほんとうにもうロマンですね。
ちなみに遺跡を見る前に、遺跡のたもとのレストランで昼食をとりました。車がないといけないようなところだけれど、そこだけは人がたくさんいて、民族音楽の生演奏もあって活気がありました。料理はクスクスや羊肉がメイン。ハリッサはもちろん、このあたりはチュニジアの中でもよいオリーブが取れることで知られているように、サイドディッシュで出されたオリーブもとってもおいしかったです。
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チュニジア料理
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景色もセット |
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羊肉と |
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クスクス
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今回はここまで。
ベルリンで見つけたアンティーク商品の販売をしています。
私のEtsyショップはこちら:MeineLieblingsdinge
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